生体肝移植の記録
1.肝炎発病〜生体肝移植を決断するまで
平成 7年11月“おとなしかった肝臓”肝炎の道へとゆっくり動き出す。
・GOT・GPTが数年をかけてすこしずつ上昇
・血小板の減少
・家族全員B型肝炎ウイルスの検査をする
・毎月1回“自己の健康管理”のため伊豆逓信病院に通院
を始める
平成 8年 6月 肝炎の診断を受ける
・GOT(126)・GPT(190)が3桁の値を示す
・T-BIL(1.6)も基準値以上
・自覚症状なし 飲酒・タバコはやめていない
平成11年11月 肝炎増悪のため入院
・T-BIL(1.3) GOT(464) GPT(566) PLT(5.1) など各値急上昇
・食事療法と療養ため1ヶ月半入院。食事指導あり
・ウルソ ザンタック
・少し疲れる程度で自覚症状なし
平成14年 2月 肝硬変と診断される
・自覚症状が数日前より出る(尿の色、白目の異常)
・T-BIL(4.5) GOT(272) GPT(437)
・食事療法としてヘパンDEを食事前に摂取
・強ミノ療法の開始
・主治医がかわり新しい主治医との相談
・禁酒
油断⇒数値の見方に誤りあり GOT、GPTの値に一喜一憂していた私たちにその数値の裏に潜む”落とし穴”
平成15年 8月 伊豆病院主治医より肝臓に影があるので静岡がんセンタに行くよう勧められる。主人50歳
平成15年 9月 NTT東日本伊豆病院の紹介で静岡がんセンター外科受診
・がんの告知
・1個(1.5a未満)は高分化型細胞がん
残り2個(1a未満)は境界病変
・外科から画像診断科へ
・主人のがん進行度と肝障害の判定を説明される
肝障害A,B,CのC ガン進行度T〜WのT
・ラジオ波焼灼療法による治療説明
平成15年10月 静岡がんセンターに検査入(1泊)
・針生検、MRI、造影超音波検査
・主治医がかわる
・T-BILの値が2に下がるまで様子をみる
平成15年11月 静岡がんセンター入院(7日間)
・右葉S6の位置にある2センチの肝がんにラジオ波治療を行う
・T-B@l4.9と急上昇 肝不全を疑い肝を冷やした瞬間
平成15年12月 数値安定 治療したがんは退治され、再発の恐れなし
平成16年 3月 主人(51歳) 残りの境界病変もがんと診断される
・再度の主治医がかわる
4月 新しい主治医に不安と期待が交差する
・新たながん発見(肝臓の裏、胃の近く)
・ラジオ波焼灼療法では不可能、肝動脈塞栓療法の説明を受ける
5月 入院(7日間)
・肝動脈塞栓療法による治療 ラジオ波より痛くなかったが、塞栓は画面で見えた分だけ気持ちが悪かったと本人の弁
6月 5月の治療結果を聞きに行く。がん組織が残っていると説明あり。
・アンモニア値167と肝生脳症が現れてもおかしくないと言われるが、本人症状なし 至って元気
8月 陽子線治療の話があったがその後進展なし立ち消えとなる。
・意外な進展に現実みなし
9月 生体肝移植か、今までの治療プラス ゼフィクス(ラミブジン)にするのかの選択の話がある。
・ミラノ基準と保険適応
・主人の余命
・長男の結婚式
・主治医の移植については専門医でないための間違った説明のために一旦は、生体肝移植をあきらめる
・インターネットの活用により詳しい情報がわかり移植を決意する
・主治医に移植の大学病院についてのやり取りやその後
大学病院への紹介からインフォ−ムドコンセントを受けることの一連の流れに温度差を感じる
平成16年11月24日 京都大学医学部付属病院移植外科に相談に行く
・肝移植の対象となる病気について
・移植手術の時期と内容について
・ドナーの適応基準について
・生体肝移植の費用について
・移植後の累積生存率について
・右葉グラフトドナーの合併症について
など資料を見ながらの説明を受ける
・京大から名古屋大学医学部附属病院移植外科への紹介
平成16年12月1日 名大病院に相談に行く。
木内先生をリーダとする移植チームとの出会い
・12月20日の手術を前提とした説明
・主人個人の主とした手術のリスクと生存率
・ドナーの意志の確認
12月6日〜20日 主人(レシピエント)入院後から手術当日まで
・各種検査、歯科、耳鼻科を受診
・麻酔医の受診
・ICU看護師の訪問
・手術の説明
・レシピエント、ドナー、家族の最終意志確認
平成16年12月10日 ドナーの検査
・血液検査、HLA検査、循環器検査、精神科医師面接
・倫理委員会の先生からドナーになる動機と意思確認を聞かれる。
12月14日 ドナーは私でOKの連絡が入る。
12月15日 ドナー自己血採血
12月16日 子供達、兄弟、叔母達に手術の説明
平成16年12月20日 移植手術
・午前8時30分⇒ドナー手術室へ
・午前9時00分⇒レンピエント手術室へ
2.主人の手術から退院まで
手術中
・手術時間は、通常10〜12時間 主人は21時間かかる
・麻酔は全身麻酔
・肝臓全摘出
・輸血4,000cc
・ドナーの右葉を3分の2もらう
手術直後から約4日目
・ICUに入る
・数多くのチューブやドレーンが身体につながっている。
・眼は開いているがどこかに飛んでいる状態。
・一秒がものすごく長く感じた
術後5日〜4週間
・個室に移る。
・たくさんの点滴ラインやドレーンチューブがついている
・幻覚と同じ夢を何度も見る
・2度危険な状態に!
・水分、流動食(おもゆがまずくて食べられなかった)
クリスマスなので鳥のから揚げが食べたかった
・リハビリ開始
・腕がパンパンにはり採血がとりにくい
・痛みなし
・食欲あり テレビではいつも料理特集ばかり見ている(年末年始の番組)
平成17年2月4日主人退院
・通院3ヶ月まで2週間に1回
・それ以降は、1ヶ月に1回、その間1回を地元病院でフローアップ
外来診察時に胆汁の漏れがわかり胆管チューブの取り外しを延ばす。
免疫抑制剤と感染症の関係
・拒絶反応と感染症のコントロール
地元病院のフローアップ⇒プログラフの血中濃度測定病院が決まらない。
・ガンセンター主治医が3月に異動
・NTT東伊豆病院の担当医3月に退職
・伊東市民病院に引き受けてもらう
3.ドナーの手術後から退院まで
手術
・手術時間 通常6時間から7時間 私は12時間かかる
・麻酔は硬膜外麻酔
・自己血採血の輸血をしないで済む
・右葉の3分の2を摘出 胆嚢も摘出
術直後〜退院まで
・個室に戻る
・ICUに入っている主人を見舞う
・主人の状態に動揺
・胸の痛み、咳に血栓を疑われる ・
・主人同様色々な管が手や首に付いていたがすぐ取り除かれる
・食欲なし (アイスクリームが食べかった)
・傷の痛み、ひきつれ 歩行が辛い
・常に主人の容態が気になる
・感情がコントロールしにくい
・胆管チューブ取り外す
平成17年1月17日ドナー(私)退院
・不眠が続きリスミー半錠を飲んでいる
・通院は、1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月・1年
・3ヶ月で約90パーセント肝臓が戻っていた
・前の肝臓よりべったりとした締まりのない肝臓にガッカリ
・6ヶ月近くになるとほとんどもとの身体に戻っている感じがする
(傷の痛みやひきつれ、傷の下部に触ると痺れはあるが・・)